2021年6月17日、国家市場監督管理総局が「市場監督管理総局≪2021年度企業規格のパイオニア的存在の実施の重点領域≫を公表するの公告」(2021年第22号)を公布した。
今回公布された領域は化学原料と化学製品の製造業、通信設備製造業、農業、畜産など計55産業計202領域で企業規格のパイオニア的存在制度を実施すると明らかにした。
パイオニア的存在としての企業設置制度について
この公告は、中共中央弁公庁及び国務院弁公庁により公表されたもので、企業が自社の製品及びサービスの基準を自ら公開することにより、より高い品質の製品及びサービスを供給することを奨励するとともに、企業の製品及びサービスの基準化をさらに推進することにより、供給側の構造改革を促進することを目的としています。
「パイオニア的存在としての企業」を設置する重要な分野として、化学原料及び化学製品製造業、食品製造業等、幅広い業務が対象となっています。
「パイオニア的存在としての企業」として評価される場合には、国が当該企業の製品及びサービスを購入したり、資金調達の面で優遇を受けたりといった利点を受けることができます。また、企業の基準を公表したり、企業の基準化を記載した一覧表に掲載されたりすることにより、対外的に優良企業としてアピールすることができます。
主要な任務
1、パイオニア的存在である企業の任務
「パイオニア的存在としての企業」とは、自社の製品又はサービスの基準化についての重要な指標がトップクラスである企業をいいます。
「パイオニア的存在としての企業」は、当該企業の製品及びサービスの基準化について自ら公開しなければなりません。また、市場において主導的影響力を発揮し、第三者的立場にある評価組織と協力し、企業の基準化レベルの評価を行い、企業の基準化の序列を記載した一覧表の公表等の業務を行います。
2、6つの主要任務
(1)全面的な企業製品及びサービスの基準化について自ら情報公開をすること
企業が自ら製品又はサービスの基準を公共サービスの土台を通じて公開し、製品やサービスの効能指標及び製品の性能指標を公開することが奨励されます。これは、企業に国家や業種基準より厳しい基準の設定を奨励し、企業基準の重要な指標水準を維持向上させることを目的とするものです。
(2)「パイオニア的存在である企業」が確実に実施しなければならない重要な基準化の領域
「パイオニア的存在としての企業」と評価され公表されるためには、当該企業の基準の公開状況、消費者の注目度、製品及びサービスの品質に対する基準化が及ぼす効果及び差別化の程度について総合的に評価されます。
(3)「パイオニア的存在である企業」の評価体制の確立
評価組織は、業種の特徴に基づき、市況や消費者需要を考慮し、国内外の基準を比較分析し、「パイオニア的存在としての企業」を評価する規則を制定します
(4)企業における標準化の一覧表の公表
企業が公開した製品及びサービスの基準は、評価規則に基づき評価されます。そして、企業は、評価の結果によりランク付けされ、リストに掲載されることで公表されます。また、リストに掲載されるためには、企業の基準が、国家基準及び業種基準より厳しいものであることを要します。
(5)基準化を行う「パイオニア的存在としての企業」の名簿作成
企業における標準化の一覧表名簿においてトップクラスの企業が、「パイオニア的存在としての企業」と認定されます。
(6)基準化を行う「パイオニア的存在としての企業」の動向を調整する機構の確立
「パイオニア的存在としての企業」は、中立的な通報組織を通じて、定期的に見直されます。製品又はサービスが公開基準に達していない場合や虚偽の報告をした企業は、「パイオニア的存在としての企業」の称号を取り消されるとともに公表されます。
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