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「化粧品安全評価技術ガイドライン」が正式に公布

投稿日 :2021年4月9日

 2021年4月9日、国家薬品監督管理局は、「『化粧品安全評価技術ガイドライン(2021年版)』の公布に関する国家薬品監督管理局の公告」(2021年 第51号)を公表した。「化粧品安全評価技術ガイドライン(2021年版)」は2021年5月1日より実施する。また、実施に関する事項について、下記の通り公布した。

 一、2022年1月1日より、化粧品登録者、備案(届出)者は、特殊化粧品登録の申請、または普通化粧品の備案(届出)を行う前に、「化粧品安全技術ガイドライン」(以下「技術ガイドライン」と称する)の要求に従って、化粧品の安全評価を行い、製品安全評価資料を提出しなければならない。

 二、化粧品安全評価業務を規格化するため、「技術ガイドライン」で、化粧品製品安全評価報告書の完全版例と簡略版例が提供される。2024年5月1日より前には、化粧品登録者、備案(届出)者が、「技術ガイドライン」の要求に従って、簡略版の製品安全評価報告書を提出することができる。

 今回公布された「技術ガイドライン」は、適用範囲、基本原則と要求、化粧品安全評価人員の要求、リスク評価プロセス、毒理学研究、原料の安全評価、化粧品製品の安全評価、安全評価報告書、説明、術語と解釈など十章、及び、化粧品原料の安全評価報告書の仕様、化粧品製品の安全評価報告書の仕様、化粧品安全評価報告書の例(完全版)、化粧品安全評価報告書の例(簡略版)など添付資料で構成される。

 この中で、本「技術ガイドライン」は化粧品原料と化粧品製品の安全評価に適用することを明確にした。化粧品登録者、備案(届出)者は、自ら、または専門機構に委託して、安全評価を行い、安全評価報告書を作成し、かつその真実性、科学性の確保の責任を負わなければならない。また、評価人員の教育履歴、化粧品に関する従業経験、専門トレーニング経験などを含む評価人員の履歴を報告書に添付しなければならないと要求した。

 リスク評価プロセスについて。化粧品原料と安全性物質のリスク評価プロセスは、次の4つステップで構成される。①危害の識別:毒理学試験、臨床研究、有害事象モニタリングと人間集団の流行病学研究などに基づいて、原料及び(または)安全性物質の物理、化学/毒作用の特徴から、ヒトの健康に与える潜在的な危害があるか否かを確定する。②用量反応関係の評価:原料及び(または)安全性物質の毒性反応と暴露用量の関係を確定する。③暴露評価:化粧品原料及び(または)安全性物質が用いられる人体部位、濃度、頻度、及び持続時間などへの評価によって、暴露レベルを確定する。④リスク特徴の説明:化粧品原料及び(または)安全性物質が、ヒトの健康に損傷を与える可能性、及び損傷の程度に対しての説明を指す。

 毒理学研究について。毒理学の研究によって、化粧品原料及び(または)安全性物質の毒理学特徴を測定すること。毒理学の研究は、一般的に、「化粧品安全技術規範」に規定される毒理学試験方法に従って行うこと。国内外の権威機構により公布され、「化粧品安全技術規範」に収録されていない毒理学試験方法または規格を選択する際に、評価報告書にこの試験方法の出所、毒理学危害の識別原理、を明記し、かつその結果の科学性、正確度と確実性を分析しなければならない。

 原料の安全性評価について。主に、原料の名称、物質の状態、分子原料の理化学性質、分子構造式と相対分子量などを含める。鉱物・動物・植物・バイオテクノロジーに由来の原料に対しても詳しく要求される。エッセンス・香料にいては、中国国家規格及び(または)国際日用香料協会(IFRA)の改正案及び関連規格を満たさなければならいと要求される。

 化粧品製品の安全評価について。主に製品の理化学安定性の評価、製品の微生物学の評価、市販製品の安全モニタリングが含まれる。児童用化粧品の評価については、特別に要求される。

 

 詳細内容については、下記の「化粧品安全評価技術ガイドライン」(日本語版)をご参照ください。

 

添付資料👇

「化粧品安全評価技術ガイドライン」(日本語版)

原文確認👇

https://www.nmpa.gov.cn/xxgk/ggtg/qtggtg/20210409160436155.html

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