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硝酸アンモニウム、アンモニアなどを含む 初めての「特別コントロール危険化学品目録」が公布

投稿日 :2020年6月12日

「危険化学品安全総合治理方案」(国弁発〔2016〕88号)に則り、危険化学品全ライフサイクルの管理、及び、安全リスクのコントロールを強化し、重大・特大事故を未然に防止するため、2020年6月2日、中国応急管理部、工業と情報化部、公安部、及び、交通運輸部の4つの部門が共同で、初めて「特別コントロール危険化学品目録(第一版)」(以下「本目録」と略称する)を制定し公布した。

 公布された「本目録」には、爆発的な化学品(硝酸アンモニウムなど)、有毒化学品(アンモニアなど)、易燃性気体(液化石油ガスなど)、及び、易燃性液体(ガソリン)4種類合計20品目の化学品(以下「危険化学品」と略称する)が収録されている。

 「本目録」に収録されている危険化学品は、今後、全国で厳格に扱われることになる。そのために、上記4部門共同でコントロール措置を制定し公布した。それには、主に、以下の内容が定められた。

①  情報の開示:関連部門が上記化学品の生産、保管、使用、物流運送、輸出入など全ライフサイクルをリアルタイムに監視管理・状態更新できるように、監視システム、及び、情報共有システムを構築する。

②  包装の管理:危険化学品に対しての包装の分類、保護材料、標識マークなど技術要求、及び、運送の容器と特殊車両の設計、製造、試験方法、検査規則などの技術要求を強化する。

③  厳格な生産管理:特別コントロール化学品の生産などを厳格に扱う。安全生産法規制を満たさない工場の建築に対して、関連部門は審査許可を出さない。

④  運送管理の強化:危険化学品の道路運送と鉄道運送に対しては、電子運送シートの管理システムを構築し、危険化学品を追跡できるようにする。

⑤  保管の定置管理:危険化学品を保管する場合、該当組織は、化学品倉庫の特定なエリアで危険化学品を定置しなければいけない。港湾での危険な貨物保管管理を強化するため、危険な貨物用港湾の運営者は、関連する法規制の要求に則り、危険な貨物専用の倉庫などで危険化学品を保管する。

 「特別コントロールの危険化学品目録」、及び、「各類監視化学品名録」など化学品に関する法規制が相次いで公布され、中国政府が化学品の管理監視を強化する姿を明らかにした。

添付資料☞「特別コントロールの危険化学品目録(第一版)」(中国語版)

★上記の「特別コントロール危険化学品目録(第一版)」(和訳版)についてご興味・ご関心がございましたら、お気軽に info@crdb.jp までお問い合わせください。