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『中華人民共和国食品安全法』の改正案が公布された

投稿日 :2015年5月12日

『中華人民共和国食品安全法』(中華人民共和国主席令第21号)(下記、新食品安全法と略す)は2015年4月24日に中華人民共和国第十二回全国人民代表大会常務委員会第十四回会議で修訂案が可決され、公布された。2015年10月1日に施行する予定である。

新食品安全法は3回の修訂を経て、旧法より50条も増やし、合計10章、154条がある。内容としては、総則、食品安全リスクモニタリングと評価、食品安全規格、食品生産経営(一般規定、生産経営過程のコントロール、ラベル・説明書と広告、特殊食品)、食品検査、食品の輸出入、食品安全事故対処、監督管理、法的責任、附則から構成される。

新食品安全法は旧法と比較すると、主に以下の点が注目される。

①毒性の高い農薬を野菜、果物、茶葉など国が定める作物に使うことを禁じる。

②健康食品のラベルに治療効果の表示を禁じる。そして「本製品が医薬品を代替できない」というような声明が必要になる。

③乳児用調製食品は、原料の入荷から完成品の出荷まですべての生産過程において品質管理を行う。また乳児用ミルクパウダーの配合は、必ず食品薬品監督管理総局に登録する。

④オンライン食品が監督管理の対象に追加された。オンライン食品関係取引について明確に規定され、一般的な義務、管理義務、消費者権益保護義務という三つの義務が設けられた。

⑤生産、流通、販売の遺伝子組み換え食品は関連規定に従い表示しなければならない。

⑥新食品安全法は刑事責任の追及を強化したこと、行政処罰の罰金を大幅に上げたこと、重複な違法行為に関する処罰規定を増設したこと、非法的に場所の提供行為への処罰項目を増設したこと、民事責任の追及を強化したことなどで中国史上「最も厳しい食品安全法」と言われている。

★『中華人民共和国食品安全法』(中華人民共和国主席令第21号)の和訳について興味がある方はお気軽に info@crdb.jp までお問い合わせください。