各省級の生態環境部門が、VOCsに監視体制の整備・人員配置・資金等を傾け、法律法規の執行を強化するように規定した。また、京津冀(北京市、天津市と河北省)と周辺地域、長江デルタ(上海市と江蘇省南部・浙江省北部)地域、汾渭平原(汾河と渭河の流域にある)地域(上記「重点的な区域」と略称する)、蘇皖魯豫(江蘇省・安徽省・山東省・河南省)の隣接地域(詳細な内容を添付1をご覧ください)、及び、O³汚染をコントロールするその他の重点エリアでの各生態環境部門に、2020年6月から9月までの空気の品質が「優良」となる日数の比率を増加するよう、監督管理の強化を要求した。

本「攻略方案」により、中国国内では、現在、主な空気汚染物がPM2.5とO³ということを説明した。上記の四つの地域(京津冀と周辺地域、長江デルタ地域、汾渭平原、及び、蘇皖魯豫の隣接地域)では、毎年の夏季(6月から9月まで)に、O³の発出量が多く測定され、空気の品質に大きな影響を与えた。多数の企業を調査した結果、生産用原材料・補助原料に存在するVOCsが、O³の排出量増加の原因であることが明らかになった。現段階では、VOCs由来の汚染物の排出を大幅に削減することが重要、かつ有効な手段であることが表明された。

「十三五揮発性有機化合物汚染物コントロール作業方案」と「重点業界揮発性有機化合物総合規制方案」を的確に執行し、「揮発性有機化合物(VOCs)無組織排出抑制基準」等新たな規格を厳格に実行することになった。そして、工業園区、企業集落、及び、重点企業を重点的な監督管理の対象として扱い、石油・化学、工業塗装、包装印刷、及び、石油運送等を重点的な領域としてVOCs排出のコントロールを強化するという作業方針が策定された。また、重点的な区域での6月から9月までの空気の品質が「優良」となる日数を前年比11日間ほど増加させるという目標も策定された。

本「攻略方案」は、以下の主な内容で構成される。

①  VOCsの排出を削減

国家と各地方に発行された製品のVOCs含量制限値規格を厳格に実施する。

②  「揮発性有機化合物(VOCs)無組織排出抑制基準」を全国的に、厳格に実施

2020年7月1日より、全国的に「揮発性有機化合物(VOCs)無組織排出抑制基準」を実施する。重点的な区域では、無組織排出特別抑制要求を厳格に実施する。

③  工業園区・企業集落で整備強化

各地方の生態環境部門は、石油・化学、製薬、電子製造、包装印刷、自動車製造を主とする業界の工業園区、及び、農薬製造、工業塗装、日用化学工業、電子部品製造等を主とする企業集落で整備を強化する

④  観測・監督体系の構築

各地方の生態環境部門は、環境・空気にVOCsの観測網を築き、汚染源でのVOCs監視を強化する。重点地域の企業に対しては、石油・化学、工業塗装等業界のVOCs自動監視設備の構築を促し、「固定汚染源廃気に非メタンの炭化水素の排出に連続観測技術ガイドライン(暫定版)」の規範要求に満たない企業には、速やかにその監視設備を構築するよう求める。蘇皖魯豫の隣接地域での企業に対しては、9月までに、主なVOCsを排出するユニットに自動監視設備を築き、地元の生態環境部門と情報交換網を形成する。全国では、12月まで基本的に完了する。

生態環境部門は、これから毎月、重点的な区域、蘇皖魯豫の隣接地域、及び、O³汚染コントロールするその他の重点的なエリアでの都市の空気の品質の改善状況を通報し、空気の品質の改善状況、又は、重要な任務の進捗が停滞する都市に、警報を発する。これにより、中国各地方で、VOCs排出管理監視を強化する姿を明らかにした。

★上記の「国務院が青い空を守るための3年行動計画を公布に関する通達」、「2020年揮発性有機化合物の規制攻略方案」、「十三五揮発性有機化合物汚染物コントロール作業方案」、「重点業界揮発性有機化合物総合規制方案」、及び、「揮発性有機化合物(VOCs)無組織排出抑制基準」の和訳版についてご興味・ご関心がございましたら、お気軽に info@crdb.jp までお問い合わせください。

原本は👇

关于印发《2020年挥发性有机物治理攻坚方案》的通知 (mee.gov.cn)

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